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コラム

院長のコラム第71回 禁煙―自己嫌悪との闘い

ある日の職員食堂でのYさんとの会話
「煙草やめた?」
にやっと笑いながら「3本くらいになりました。先生はスパッと止めれました?」
「全然、自己嫌悪との闘いじゃった」

私がタバコを吸い始めたのは21歳ごろだったと思います。学生時代は野球をしていましたので、そんなに本数が多くなることはありませんでした。
社会人になってからは、酒の席も多くなり、タバコを50~60本/日、酒を日本酒5合以上/日ぐらいを日常とした生活でした。
28歳で結婚、31歳で家内が妊娠、「このままの生活ではいけない。煙草は自分一人の事、酒は人とのかかわりがある(要は酒が好きなだけですが)」、自分勝手な屁理屈で禁煙を決意します。
3週間ほどは何とか持つのです。
さて、ここから同じ事の繰り返しでした。

Stage1
禁煙3週間ぐらい、夜の酒席、どうしても煙草を欲しくて、同僚に「禁煙しとるけー、1本だけくれー」と一本だけ吸います。これが、何回か続きます。

Stage2
そのうち、「人のタバコをとって吸う、情けない」と思い、自分で煙草を一箱買い、1本だけ取出し・吸い、残りを「わしゃー、禁煙をしょうるけ-、吸うてくれー」と仲間に渡します。
Stage1、Stage2の期間はまちまちですが、いつも同じコースをたどります。

Stage3
Stage2から、Stage3は簡単です。酒が沢山入り、自制が取れた時に、ばーっと吸ってしまいます。もとの木阿弥です。

「なんと意志の弱い」と自己嫌悪に陥ります。禁煙は自己嫌悪との闘いでした。
この闘いを何度もも繰り返します。

3月に長女が生まれ、その年の4月1日から完全禁煙、約40年間弱、一本の煙草も吸うことはありませんでした。煙草を続けていたら、身体を壊し、古希までは生きてこられなかったと思います。

<追伸>煙草を止めて分かったこと
① 二日酔いの99.9%は酒でなく煙草のせい
② 煙草を止めて、一段と酒がうまくなりました