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コラム

院長のコラム第12回 鍋料理

鍋料理も世界無形文化遺産です
先日朝(12月6日)の“おはようパーソナリティー道上洋三です”の話
昨晩、道上さん、てっちりを食べました。いいふぐで、大変おいしかったそうです。
朝6時半すぎ、私は出勤途中、ドライブしながら話を聞いていました。
時系列で道上さんの話をまとめてみます。

  • いいふぐは、周防灘、防府の沖合でとれるのが極上です。
  • いいカニもそうだが、いいふぐは、身が厚く、身離れがよい。
  • いいふぐは、食べ時がある。ふぐの身が、煮えてくると少し膨らんだ状態になる。その時(ピンポイント)をのがすと、身が硬くなる。
  • 酒飲みは、酒を口にし、話に気持ちが向かう為、このピンポイントを逃す。
  • だから、一番のころあいに、下戸の道上さん、一人一人にふぐ、野菜を盛り付け食べてもらう。
  • ところが、酒飲みはペースが狂うと、文句を言う。
  • そんなんなら、一人鍋で食べたらいい。ちりめんじゃこ鍋でも食べなさい

その時、鍋料理の達人、大先輩O先生のきりたんぽ鍋を思い出しました。私はきりたんぽ鍋は、もともと米、餅が大好きですから、好きではありますが、格別おいしいとは思っていませんでした。たいていは、きりたんぽが溶けている状態で食べていたように思います。そのように、O先生に言った時、“花川、おいしいきりたんぽ鍋を食べさしてやる”と返されました。O先生の自宅で、きりたんぽ鍋をごちそうになりました。うまい、しあわせの一言です。考えてみると、O先生は、秋田県から極上の材料を取り寄せ、料理をしてくださってはいます。しかし、道上洋三さんの話で、O先生の作る鍋のすばらしさの秘密を、“そうか、納得”をしたのでした。O先生は、鍋を自分の前に置き、先生が決めた順番に具材を入れてゆきます(煮える時間を考えての事と思います)。きりたんぽ、比内鳥、野菜の一番食べ時の時に、一人一人に盛り付けをしてくださり、食べさせてくださっていたのでした。すべての食材の煮上がり時を見極め、最も味のよい時をのがさず、盛り付けする、この極意をO先生はしっかりと知っておられるのだなーと思いました。“鍋はお互いがつつきながら、食べる” 程度の考えの私には、とてもできない達人の業です。究極の“お・も・て・な・し”です。
<追伸>冬は鍋です。皆さんも、酒に向かわず(自戒をこめて)、ピンポイントの鍋料理を楽しんでください。