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院長のコラム第61回 お接待の心

先週末、嬉しい体験をしました。

毎年年2回高松で気の合った仲間と、銘酒を楽しむ会をします。

その前に、高松・香西時に、7年前に亡くなった後輩の墓参りをしました。香西駅から、香西寺まで、徒歩で約30分の距離です。香西駅を出発して、すぐ地元の人に場所を尋ねると、丁寧に教えてくれ「歩くには遠いですよ」と心配してくれました。時間もたっぷりあるし、やはり徒歩で行きました。

墓は、香西寺の墓地の中腹にあり、きれいなお花に飾られていました。「儂も古希になった。元気でやっとるけー」と報告、祈りました。

墓参りを済ませて、香西駅に帰ろうとして、寺を出てすぐ道に迷いました。通りがかりの自転車に乗った5人の小学生(高学年)に、「香西駅はどっちかな?」と尋ねると、「家に帰る方向なので、案内します」と自転車を降りて、駅に向かって案内を始めてくれました。国道11号線に出て、「もうわかるから、ありがとう。先に行って」と言いましたが、結局駅まで約25分を、歩いて送ってくれました。

大変嬉しかったのですが、彼らの会話には参りました。

先頭の男の子の脚が速く、私を置いてゆくのです。その都度、女の子(この頃は、女の子の方がお姉さんだなーと思いました)が、
「K、速い、おじいちゃんに合わせて」
「おじーちゃん!そうか、そう見えるだろーな」と納得、
「ありがとう、70歳じゃから早う歩けん」
「70歳?若く見える」、一瞬「50代か」と思ったのですが、
とどめです、「60代にみえる」に、思わず苦笑してしまいました。

それにしても心温まる体験でした。
四国88か所の「お接待の心」が彼らのDNAに刷り込まれているのでしょう。